中銀カプセルタワー
汐留あたりを高速で走っていると奇抜な建物が見えてきます。何だろう、何だろう、とは思っていたのですが、たまたま見た記事で、かの故黒川紀章が建築した建物である、ということを知りました。
しかも近いうちに取り壊されると言うことなので写真に納めてみることにしました。
建物のの名前は中銀カプセルタワー。1972年に建築された建物で世界で初めて実用化されたカプセル集合住宅です。この建物の特徴は一つ一つの部屋がカプセルでできていて、そのカプセルを交換することで利用し続けることが可能なのだそうです。
この建物の1階にはモデルルームのようなものがあり、外から部屋の中を見ることができます。昔は実際に中に入ることもできたようです。
なんだか宇宙基地を彷彿させるそんな造りです。昔のSF映画に出てきそうですね。
備え付けのテレビや電話が時代を感じさせてくれます。また冷蔵庫なども備え付けられているそうです。
この建物、設計者の故黒川紀章をはじめ、建築家の中からは保存すべき、という声も多かったのですが、2007年4月15日に管理組合の臨時総会で区分所有法に基づき、マンションの建て替え決議が行われ、法定数以上に達したため建て替えが決定したそうです。
時代の流れとはいえ、このような建物が消えていくのは残念ですね。フランスの建築家、ル・コルビュジエのユニテ・ダビシオンのように作品として残されていければいいなぁ、とも思ったりしました。ただ、日本の場合、フランスと違い、地震の問題などもあり、なかなか難しいのかな、とも思ったりします。明治村ではないけれど昭和村、みたいなものがあればいいんですけどね。
by y_flugels | 2008-09-01 23:25 | +TOKYO SCENE